鳥居みゆき(36)が23日から東京・新宿村LIVEで行われる舞台「女王と呼ばれた女」(26日まで)に主演する。

 先日、その意気込みを聞くためにインタビューを行った。芸人としての姿から感じていた奇抜な印象をそのまま感じさせる破天荒なインタビューとなったが、そこにはしっかりと「座長」としての責任感も感じられた。

 同舞台は太平洋戦争末期に、無人島に取り残された1人の女性と、日本兵だった男たちの実話がモチーフ。鳥居は男に合わせて人格を使い分け、体を売るなどして次々と男たちをとりこにする魔性の女王を演じるが、「私、とにかく人間と一緒にいるのが好きじゃないので。連絡先も交換しない」とひょうひょうと答える。舞台では12人の男を手玉にとっていくが、私生活では「モテた経験はあんまりない。昔、(男性と)付き合ってると思ってその人と帰ってたら、その人に急にうしろ振り向かれて『ストーカー!』って言われたことありますからね。付き合ってなかったんでしょうね」。

 13年に劇団を立ち上げて女優活動を本格化させ、ここ数年間は年2本ペースで舞台に出演した。じわじわと女優としての地位も確立しつつある。今回の舞台で共演する男性陣には年下の俳優が多く「みんな若いんだよね」とこぼす。話を聞いていると、座長としての顔ものぞかせた。「役者、役者でずっとやってる人とやった場合、(トラブルやアドリブなど)違うのがきたら対処できなくなる子もいる。だから、そこらへんも稽古中に築きあげる信頼によるかなとも思う。まあ、今回演出は演出家の方に任せているから、人間関係のごたごたは私が面倒みようかな」。

 今回与えられた自身の役は「普通の人」と称した。

「いろんな役をたくさんやってる気がしてたけど、何も知らなかったって思った。ゾンビとか、死にかけの人とか死体とかそういうのは得意だなって思ってたんですけど、普通の女性を演じるのが大変だなと思って。生きるって難しいよね」。それだけに、今回への意気込みは強く、人付き合いにも変化をみせている。「今までは、人と足湯ぐらいの、浅い感じの付き合いをずっとしてきた。だけど、これだけ男と密に接してたら、ちょっと人と仲良くなろうかなって」。

 年下の俳優らとどんな関係性を築き、どんな舞台を作り上げるのか。本番が、楽しみになった。