大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が理事解任の処分を受けることが決定したが、日本相撲協会評議会の池坊保子議長が貴乃花親方の一連の言動を「著しく礼を欠いていた」と批判したことについて、安藤優子キャスターらが異議を唱えた。

 日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、巡業部長でありながら元横綱日馬富士関の暴行事件の報告を怠ったとして、貴乃花親方の解任決議を全会一致で承認。池坊議長は「公益法人の役員としてはおよそ考えられない行為であり、役員の忠実義務に大きく違反している」と厳しく非難。さらに「相撲道は礼に始まり礼に終わる」と前置きした上で、貴乃花親方の一連の言動を「著しく礼を欠いていた」と切り捨てた。

 5日放送のフジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」は、池坊議長の発言を取り上げた。安藤キャスターは、貴乃花親方の行動を「失礼だと思いますよ」としたが、「でも、この失礼をした意味は何なのかっていうのを評議委員会はそこまで踏み込んできちんと言及してほしかった。失礼をしたのには意味があったわけですよね。なんでそこまで言及しないのか。そこまでいってこそ初めて理事会の上部に位置する意味があるんじゃないですかね」と、評議会側の姿勢についても疑問を投げかけた。

 ジャーナリストの木村太郎氏は「礼を欠いたら懲罰の対象になるっていう規定が相撲協会にはあるんですか? 礼を失したら処分するって書いてないでしょ? そこで戦ったらこの処分はあり得ない処分」と指摘。「学校で校長先生にお辞儀をしなかったから退学にしたとか、そういう話」と例えた。また、三田友梨佳アナウンサーも「礼を欠くっていうのは、そもそも暴力事件が発端なのにちょっと論点がズレてる」とコメントした。