民放連は3日、テレビの番組ごとや番組とCMの間でばらつきがあった音の大きさを一定にするため、全国の民放局が10月1日から新しい音量基準を導入すると発表した。より聞きやすくするための措置で、NHKも来年春の番組から全国一斉に導入する予定。

 各局は、生放送を含む番組制作の過程で、音を「ラウドネスメーター」と呼ばれる新メーターで測定。その数値を音声レベルの国際基準にそろえ、統一感を出す。

 これまではチャンネルを変えたり、番組と番組、番組とCMが切り替わったりした際に、音をうるさいと感じたり、逆に聞こえにくく感じたりするケースがあった。

 従来のアナログ放送と違い、地上デジタル放送では高音質を生かすため番組制作時の音量のばらつきが放送に強く反映されるようになっていた。このため民放連、NHKは対応を検討していた。

 民放連は「10月以降、番組によっては、以前とは違う音の大きさで聞こえる場合もあるが、そのときは音声のボリュームを調整してほしい」としている。