香川県琴平町にあり、日本最古の芝居小屋とされる「旧金毘羅大芝居」(金丸座)で31日、歌舞伎俳優の坂東玉三郎が特別公演し、満員の約700人が集まった。11月10日までの全11回。
公演は昨年に続き2回目。1部は地唄の「鉤簾(こす)の戸」と「由縁(ゆかり)の月」を披露。いずれも恋の情緒をうたう「艶もの」で、女形の玉三郎の美しさに観客はうっとり。
2部は新潟県佐渡市を拠点に国内外で演奏する和太鼓グループ「鼓童」と、神話を題材にとった舞踊劇「アマテラス幻想」をダイナミックに共演した。
旧金毘羅大芝居は1835(天保6)年に建築された国の重要文化財。去年もここで開かれた玉三郎の特別公演の大盛況を受け、2年連続の開催が実現した。
オランダから観劇にきたルート・フェルミューラン氏(67)は「内容は難しかったが、心の奥にぐっときた。玉三郎さんもビューティフルだった」と話した。