人気コンビ「ますだおかだ」の増田英彦(43)が9日、大阪・道頓堀の角座で、来年2月7日に開幕(同16日まで)する「道頓堀

 喜劇祭り」(大阪松竹座)の発表会見に出席し、芝居初挑戦となる意気込みを語った。同公演では、松竹新喜劇代表の3代目渋谷天外(59)、今年11月に新喜劇に本格参入した故藤山寛美さんの孫、藤山扇治郎(26)らと共演。増田は「漫才と違って、どこまで自由に崩せるか…」と不安もまじえ、抱負を語った。

 増田は関西外短時代、演劇部に所属していたが「お笑いライブばかりやっていて、芝居経験はまったくない」と言い、今回は、20歳近く年下の扇治郎の弟役を演じる。演目は、松竹新喜劇でおなじみの「一姫二太郎三かぼちゃ」。4男2女に恵まれた地方の資産家一家を描き、増田は優秀な末っ子を、扇治郎が兄弟でただ1人、やんちゃで勉強嫌いだった三男を演じる。

 三男役はかつて、寛美さんが演じた役だけに、DNAを継ぐ扇治郎は適役。増田は「僕には、寛美さんの役はできないんで、(扇治郎の)弟に見えるよう頑張ります」。扇治郎は「おじいさんの映像を見ると、僕から見ても、おじいさんじゃない。パッと出て一言しゃべって笑わせて。もう『魔法』をかけているみたい。おじいさんのマネではなく、役の芯をつかんでしっかり演じたい」と語った。

 宝塚歌劇団元雪組娘役トップ舞羽美海(26)も出演し、喜劇に初挑戦する。

 今公演は、かつて演芸の浪花座、芝居の中座など「道頓堀五座」と呼ばれた劇場を筆頭に、芸事でにぎわった道頓堀に喜劇の灯を復活させようと企画。スタッフによると、今回は道頓堀喜劇の象徴でもある松竹新喜劇の作品を上演するが、将来的には定期的に新作喜劇を披露したいという。