歌舞伎役者の市川海老蔵(36)が30日、大阪市内で「九月花形歌舞伎『通し狂言

 壽三升景清』」(京都・南座、9月2日~26日)の記者懇親会に出席した。

 「歌舞伎十八番」の4作品「関羽」「鎌髭(かまひげ)」「景清」「解脱」を通し狂言として上演。「歌舞伎十八番」の継承に意欲的に取り組む海老蔵が、新たな構想の同作に挑む。

 今年1月に東京・新橋演舞場公演でも好評だった話題作だ。同公演では、海老蔵の提案で「三升席」が実施される。「解脱」の一幕で、舞台上に座布団席を設置。役者の熱演を間近に真横から観劇できる。

 南座では初となる試みという。海老蔵は「『成田山分身不動』という演目で、(父親の)12代目の団十郎がやったのを子どもながらに覚えていて。それをいつかやってみたかった」と経緯を説明。「真新しいように見えるが、昔はよくやっていた。12代団十郎もやっていたので、やっちゃいけないことではないという保証もある。おもしろい演出になるのでは」と期待を寄せていた。