宝塚歌劇団宙組トップスター凰稀かなめが15日、兵庫・宝塚大劇場で、退団公演「白夜の誓い-グスタフ3世、誇り高き王の戦い-」「PHOENIX

 宝塚!!-蘇る愛-」千秋楽を迎えた。

 サヨナラショーを終えた退団あいさつでは、正装の羽織はかま、男役の象徴黒えんびでもなく、異例の白い軍服姿。「宙組6代目(トップ)!

 宝塚大劇場を卒業しますっ!」と、勇ましく、声を張り上げた。

 白の軍服に映えるようにと、同期生から贈られたカラーの花も、よくある白色ではなく、深い紅色にこだわり、リクエスト。凰稀によると「寒いので、紅色があまりなく、昨日まで探していた」といい、男役の美学への徹底したこだわりをのぞかせた。

 終演後のサヨナラパレードには、約6000人が集まり、全長8メートルの白いリムジンで、本拠地のファンにお別れ。外車や高級車でのパレードは多いが、全長8メートルにも及ぶリムジンとなると、これも極めて珍しい。

 退団あいさつの衣装から、サプライズ続きの千秋楽。「KANAME

 OUKI」とペインティングされたラッピング車に乗り込んだ凰稀は、扉を閉じて乗車した直後、オープンカーのルーフから体を乗り出し、ファンの歓声に手を振ってこたえていた。