歌手ASKA(56=本名宮崎重明、執行猶予付き有罪確定)に合成麻薬MDMAと覚せい剤を譲り渡したとして、麻薬取締法違反などの罪に問われた無職柳生雅由被告(65)が26日、東京地裁で懲役3年、罰金30万円、追徴金152万円(求刑4年、罰金・追徴金は求刑同じ)の判決を言い渡された。

 柳生被告は、上下グレーのスエット姿は変わらずも、散髪して判決に臨んだ。江見健一裁判長から判決が2回繰り返して言い渡され、うなずきながら聞いた。裁判長は「譲受人に1カ月半の間に2回譲渡するなど社会に大量の薬物を拡散した。規模の大きい密売事案で、刑事責任は大きい。被告人は事実を認め、前科もないがそれを鑑みても執行猶予は適用されない」と理由を述べた。

 柳生被告は、昨年3月24日に都内のASKA宅で覚せい剤約3グラムとMDMA約100錠、同4月28日に都内路上で覚せい剤約3グラム、同5月10日にも覚せい剤約3グラム、をASKAに譲渡。その事実を認めていた。弁護側は同12月に行われた公判で、執行猶予付きの判決を求めていた。