東京都渋谷区の工事現場で銅線を奪い、警備員を殴ってけがさせたなどとして強盗致傷罪などに問われた元EE

 JUMPメンバーのとび職後藤祐樹被告(21)の公判が12日、東京地裁(林正彦裁判長)で行われた。同被告は「警備員を殴っていない」などと主張したが、検察側は「被告人の供述は信用できない」とした上で「生活費欲しさの動機に酌量の余地はなく、再犯の恐れも大きい」とし、懲役8年を求刑した。判決は21日に言い渡される。

 公判には後藤被告の共犯者とされ、懲役4年の判決を受けた新山裕太、井木拓弥両被告(ともに21)が証人出廷。自らの主張が覆されるような証言にも淡々としていた後藤被告だが、弁護側の被告人質問で「奥さんや子どもへの気持ちは」と聞かれると一変。10秒ほど沈黙し、「申し訳なく思っています」と涙声になり、ハンカチを取りだした。

 「同じ過ちを繰り返すことなく、社会人としてまじめに人生を生きていきます」と神妙な様子で話した同被告。検察側の求刑8年に何を思ったのか、閉廷直後、傍聴席の母親や妻らに向かいニヤリと笑っていた。