歌舞伎俳優市川団十郎(62)が来年1月の東京・隼町の国立劇場で本格復帰し、落語家三遊亭円楽(75)が11月の国立演芸場「円楽一門落語会」で1年9カ月ぶりに寄席に出演することが27日、分かった。

 団十郎は急性前骨髄球性白血病を克服して舞台復帰していたが、昨年暮れから貧血の症状が見られるようになり、妹で舞踊家の市川紅梅からの造血幹細胞移植を受けるため7月に入院した。移植が成功した後も治療を続け、9月に退院の予定。しばらく療養し、舞踊などの単発の仕事をこなしながら、来年1月の国立劇場で座頭として本格復帰する。演目は歌舞伎十八番からになるという。

 円楽は昨年2月の国立演芸場で「芝浜」を演じた後に引退宣言し、今月には弟子の三遊亭楽太郎に来年春に「円楽」の名跡を譲ることを発表したが、11月27日から3日間行われる「円楽一門落語会」には円楽として出演する。寄席への出演は1年9カ月ぶり。仲入り後にあいさつと簡単な小話を予定し、3日間すべてに出演するという。