沢尻エリカ(22)は伝統的な神前式の結婚式でも、衣装とヘアアレンジは個性を貫いた。19日、東京・代々木の明治神宮で行った挙式は、スタンダードな鶴の柄の打ち掛け姿だった。一方、大きな白いユリをあしらった角隠しやカラーコンタクトを着用するなど、和洋折衷のどこか人とは違う沢尻イズムも披露した。

 沢尻は映画や舞台、CMの衣装を手掛ける人気着物スタイリストの石田節子さんに依頼して一見スタンダードな打ち掛けを選んだ。実は貸衣装なのだが昭和初期に作られた年代物。見えないところにも金の刺しゅうが入ったこだわりの和装で、母リラさんと兄もそろって見立ててもらった。「だって着物着たいじゃん!

 カレも私も日本人だし。日本のトラディショナルな和服を着たい」と宣言通りだが、ヘアアレンジは対照的にモダンだった。

 「純潔」の花言葉を持つ白いユリをいくつもあしらった髪飾りはまさに角隠しだった。最近、披露宴での和洋折衷スタイルは注目度が高い。だが挙式ではまだ純和風スタイルが多い中、逆に華やかなヘアスタイルで個性を打ち出した。

 独特の個性は環境から形成されたともいえる。和装と対照的なブルーの瞳はカラーコンタクトだった。父親が日本人、母親がアルジェリア系フランス人。ブルーの瞳は、母親との固いきずなを主張したかのようだった。高城氏と世界を旅して多様な文化に触れた経験も、和洋ミックスにつながった。以前からファッションやヘアメーキャップへのこだわりは強い。女優デビュー前はファッション誌モデルを務め、センスを磨いた。今でも取材などで、自分でヘアメーキャップすることが多いという。

 常に個性豊かなファッションを披露してきた。騒動に発展した映画「クローズド・ノート」の舞台あいさつでは、金髪のかつらに緑色のヒョウ柄ドレスを着用。かれんな女子大生役に合わせず、個性を主張してきた。神前式の和洋ミックスのスタイルは、個性を貫いてきた沢尻らしい選択だった。

 [2009年1月20日8時37分

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