覚せい剤取締法違反(所持、使用)で起訴された酒井法子被告(38)は、14日にも保釈申請を行う見通しだが、身元引受人を誰にするかで、関係者が話し合っている。東京・南青山の自宅、継母が住むマンションなど裁判所に届ける居住地候補は複数あるが、それぞれ不都合もある。また、保釈申請が出されても、東京地検は徹底抗戦する構えで、すんなり保釈が認められることはなさそうだ。

 酒井被告は保釈された後、どこに住むのか。逃亡と証拠隠滅の恐れがないことを前提に、保釈が認められ、保釈保証金の納付が確認されれば保釈される。保釈中の条件の1つに、決められた住居に居住することがあるが、身元引受人を誰にするかで住居も決まる。

 夫で自称プロサーファー高相祐一被告(41)の両親が身元引受人になった場合は、東京・南青山の自宅マンションに居住する可能性が高い。長男(10)が通う小学校にも近いため、子供と一緒に暮らすことができる。しかし、覚せい剤を使用し、覚せい剤と数十本の吸引用ストローも押収された現場でもあるため、関係者は環境を心配している。

 一緒に逃亡し、酒井被告も信頼を寄せている継母の自宅も可能性は高いが、問題もある。杉並区にあるマンションはセキュリティーが万全ではないこと、長男の学校からも遠く、一緒に住まない場合も会いにくい。高相被告が逮捕された現場に酒井被告と一緒に現れた建設会社会長によると、継母は肺がんを患っているという。身元引受人になること自体が難しいかもしれない。

 ほかに、中野区内にあるこの建設会社会長の自宅、世田谷区の前事務所サンミュージック相沢正久副社長の自宅、山梨県身延町の継母の姉宅などが考えられるが、いずれも、衆人環視の中での生活が強いられる。関係者は「どこも『帯に短し、たすきに長し』です。子供と一緒に、静かに初公判を迎えるのは難しいかも」と話した。

 東京地検は保釈には反対する方針で、押尾学被告の時と同じように、判断に数日かかる可能性もある。

 [2009年9月14日8時2分

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