上海万博PRソングの盗作騒動で「そのままの君でいて」が注目されたシンガー・ソングライター岡本真夜(36)が24日、京都で行われたライブイベントに登場した。騒動後、岡本が公の場に姿を見せるのは初めて。会場には800人の観客に加え大勢の報道陣が駆けつけたが、撮影は禁止で、警備員約20人が目を光らせる厳戒態勢だった。岡本はヒット曲「TOMORROW」など4曲を披露したが渦中の楽曲は歌わなかった。

 同ライブは5月6日に放送される、NHK

 FM「FMサウンドポケット

 なみはな」の公開収録。今年初めに出演依頼があり、デビュー15周年を迎える岡本が快諾した。曲目が決まったのは騒動前の4月上旬。関係者によると、騒動後もNHK側から「『そのままの君でいて』を歌ってほしい」とのオファーはなかったという。

 岡本はこの日、春らしい白の衣装で登場し「15周年を迎えましたがこれからも20周年、30周年めざしていきたいです。よろしくお願いします」とあいさつ。一連の盗作騒動について、一切コメントしなかった。

 会場を後にする際も、報道陣から「中国の反応をどう思うか」との質問が飛んだが、軽く会釈してノーコメントを貫いた。

 今回の騒動は、上海万博のPRソングが、岡本の楽曲に酷似していたため盗作疑惑が持ち上がった。その後、万博事務局が岡本側にPRソングに楽曲使用することを申請。快諾した岡本に対し、PRソングの作曲者は疑惑を否定し「岡本の関係者と会談し、2つの曲は異なる曲であることを協議した」などと声明を発表した。これに対し、岡本の関係者は「会談した事実はないし声明は事実無根」と反論した。

 [2010年4月25日8時23分

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