女優井上真央(23)が、直木賞作家角田光代氏(43)のベストセラー小説「八日目の蝉」(成島出監督)に主演することが29日、分かった。育ての母役で共演するのは、今年5月に出産し育児のため休業していた永作博美(39)。今作で女優業を再開させた。23日にクランクインし、来年公開予定。

 永作が演じるのは、不倫相手の赤子を誘拐して4年間を逃亡し続けた希和子、誘拐犯に育てられて大人になり自分も不倫相手の子供を身ごもる娘恵理菜を、井上が演じる。

 これまで「花より男子」など明朗快活な役が多かった井上だが、今作では数奇な過去のために複雑な内面を持ち、本当の命や母性を探す陰のある女性役だ。来月スタートの連ドラ「獣医ドリトル」ではヒロイン、来年のNHK朝の連続テレビ小説「おひさま」の主演と、過密日程の中で、難しい役柄を演じるが「親の育児放棄や虐待のニュースが増える今、悲しくも深い親子の愛情を描いた作品はとても意義深いです」と話した。

 一方、出産後初仕事となる永作は、さらった赤子に懸命に愛情を注ぐ女性役だ。約1年半を育児に専念、感情移入にタイミングもぴったりの役柄に思えるが「(難しい物語で)どうしたらこの役になれるのか、まだ簡単には分かりません。今はただ、なすがまま、役に翻弄(ほんろう)されたいと思います。だからこそ自分がどう変化するのか楽しみです」と語った。

 共演は小池栄子、森口瑶子、風吹ジュンら。小豆島ロケなどをして10月末にクランクアップの予定。(書籍のタイトル「八日目の蝉」の蝉は、虫ヘンに単の旧字体)

 [2010年9月30日12時13分

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