シンガー・ソングライターで俳優の泉谷しげる(78)が、主演の映画「天才か人災か!泉谷しげる全力ライブ THE MOVIE」(石井岳龍監督)を企画・製作することが16日、分かった。支えるファンを巻き込むためにクラウドファンディング方式で製作費を募集、コロナ禍からの再生を支援するために全国のライブハウスで上映する計画を明らかにした。
「80歳を目前にした泉谷の生きざま、ライブを作品化する試み。ライブとはテクニックではない。その人間の生きざまを見せるもの。単なるライブドキュメントでも回顧でもない。80歳を前にしたおいら自身を作品化する試みだと思っている」と説明した。
泉谷と石井岳龍監督(旧名・石井聰亙)は44年ぶりのタッグ結成。1978年(昭53)の石井監督のメジャーデビュー映画「高校大パニック」に、泉谷が特別出演。80年の映画「狂い咲きサンダーロード」では音楽、ポスターなどの美術を担当した。82年の「爆裂都市 BURST CITYでは出演、企画に名を連ねた。
泉谷は石井監督について「やはりね、やりたいんだろうね一緒に。こう言っちゃなんだけど、俺と一緒じゃなきゃ、いいものが作れないのかもしれない(笑い)」。石井監督は「泉谷さんに頼まれたら、嫌だって言えないでしょ。それは、私ももう年ですけど、泉谷さんもかなりの年だから、やはり撮っておかないと、というものがあるし、ま、いいタイミングなんじゃないですかね」と笑った。
長く深い絆で結ばれているだけに泉谷は「彼(石井監督)だったら、俺の手首とかギターのすごさとか、そういうものも全部撮ってくれる。極端なことを言うと、よだれまで撮ってくれるんじゃないかって…。ま、彼のやりたいようにさせる」と期待を寄せている。
クラウドファンディングの目標額は1000万円。泉谷は「音楽を超える事件にしたいと思っているんだよ。伝説の続きに、これまで応援し続けてくれたファンも巻き込みたいわけさ。おいらにとっては一緒に戦ってきた同志のようなものだからな。終わりのないおいらの欲望が渦巻くライブ映画にファンも参加させたいと思った」と意図を明かした。「1000万円ぐらい集まれば大成功。映画は絶対に完成させる。実行確約型クラウドファンディングだからな(笑い)。たとえ未達であっても内容の変更はしない。石井監督とタッグを組む以上は、誰もが納得する映画を完成させる。目標が達成できたら地方での上映も考えていきたい」と語った。
映画館ではなくライブハウスで上映することには「もう、みんな忘れてしまっているかもしれないが、コロナ感染の時は全国のライブハウスが苦境に立たされ、それこそ営業ができなくなったところが続出したわけだよ。その時、おいらは率先してライブハウス支援に動いてきた。おいらにとってライブハウスは、いわば人生を育ててきてくれた場所だからな。つまりライブハウスが好きなんだよ。だから、今回の映画は改めて、そういったライブハウスの支援活動の場にしたいと思っているわけさ。ライブハウスの空気と音響でおいらの生きざまを描いた映画を体感してもらいたいのよ」と話している。
クラウドファンディング募集は5月17日正午から9月11日23時59分まで。8月末に撮影し、来年の公開を予定している。



