ＳＭＡＰ木村拓哉（３８）が１０月スタートのＴＢＳ系開局６０周年記念連続ドラマ「南極大陸（仮題）」（日曜午後９時）に主演することが１８日、同局から発表された。ドラマは「南極越冬隊タロジロの真実」（北村泰一氏）を原案に、戦後日本最大の国家プロジェクトとされた南極観測を題材にしたもの。木村は仲間や樺太犬とともに、南極観測に挑んだ第１次南極越冬隊副隊長で地質学者の倉持岳志を演じる。

　第１次南極越冬隊を題材にした作品といえば、同隊隊員がやむを得ず置き去りにしてきた兄弟犬タロとジロに再会するまでを描いた高倉健主演の映画「南極物語」（８３年）が有名。製作側は本作は映画版のリメークではなく、あくまでも実話をもとにしたドラマとしている。

　石丸彰彦プロデューサーは今、南極観測を題材にすることについて「南極観測は戦後１０年の日本が初めて１つになったといわれる一大プロジェクト。決してあきらめなかった日本の象徴ともいうべき物語を、今こそやるべきだと思いました」。連ドラ化については「当時、子供たちがお小遣いを募金する運動が広がった結果、国や企業を動かしたエピソードなどを丁寧に描くには、２時間だけでは語りきれない」と説明した。木村の起用については「リーダーシップと強い目を持つ木村さんしか考えられなかった」としている。

　ＴＢＳドラマとしては過去最大級の予算を投じ、壮大なスケールで描かれる。木村の仲間らには堺雅人ら主演級キャストがそろった。北海道に昭和基地のセットをリアルに再現。雪のシーンを収録するため、撮影は２月に開始。半年かけて行われる。また、南極での撮影も検討している。木村は撮影を目前にして「作品の内容・撮影とも、インアクセシブル＝接近不可能な領域に挑むことになるので、余計にワクワクしています」と新たな挑戦を心待ちにしている。

　［2011年1月19日9時9分

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