カメラマン丸谷嘉長氏(48)が、1枚1枚の写真を赤い糸1本でつなぐことで、東日本大震災の被災地を思う気持ちを広げていく、一般参加型の支援プロジェクト「connect」を始めることが6日、分かった。

 震災発生から1カ月となる今月11日以降に立ち上げる公式サイト(www.connect311.jp)に、赤い糸を両手にもって被災地を思いながら撮影した人物写真を送り、参加費1000円を払うと、同サイトに公開される。女優小西真奈美(32)ら賛同した芸能人と一般人が赤い糸でつながり、気持ちを1つにして取り組む、新しい形のプロジェクトだ。

 「1枚の写真で救われることがある。写真から伝わるもので少しでも(被災者を)助けることが出来ないか」。一表現者としての思いを丸谷氏がプロジェクトとして立ち上げた。被災地を思う心を赤い糸に込め、手にした人の写真をサイトに掲載する。赤い糸がつながっていくことで、同時代に生きる人と人とのつながりを表現。写真は携帯電話での撮影でもOKだ。

 丸谷氏は3月23日に、仕事で一緒になった小西に企画を打ち明けた。小西は「丸谷さんから、つながっていくものだから」と言われ、同氏の写真を撮るとともに、親交のあるリリー・フランキーと富司純子に協力を依頼。リリーは「難しい話はいい」と快く手書きの題字を提供し、富司も「長く続けてください」と企画を広めることを約束した。

 参加料が一定額に達すれば、その段階で被災地が求めるものを実現できるような形で義援金として提供する予定だ。丸谷氏は「続けること、たくさんの人が参加することが大事。日本人は捨てたもんじゃないということと、写真の力を信じたい」と、かみしめるように訴えた。【村上幸将】