宮城県気仙沼市在住のシンガー・ソングライター熊谷育美(25)に、香港のレコード会社3社から契約オファーが来ていることが28日、分かった。3月23日に香港で「香港アジアポップミュージックフェスティバル」が開催されたが、日本代表の熊谷は東日本大震災の影響で参加を自粛。同21日に記者会見で、熊谷のメッセージビデオが上映された。「日本を襲った大きな地震と津波で私の故郷が大変な被害に遭い、壊滅状態になってしまいました。いつの日かみなさまと音楽でつながる日を信じながら故郷の復興に私の持てるすべてを注ごうと思います」。

 23日の本番でも再び熊谷のメッセージが流され、会場は大きな拍手に包まれたという。日本の関係者が熊谷が歌うはずだった新曲「雲の遥か」のサンプル盤を配った。その後、所属のテイチクにアジアの多くのレコード会社から問い合わせがあり、香港は3社から契約の申し込みが来ている。テイチクでは「前向きに検討したい」と話している。