「容疑者Xの献身」「流星の絆」などで知られる人気作家東野圭吾氏の3作品が、6月にフジテレビでドラマ化され、3週連続で放送されることが18日、分かった。「11文字の殺人」(10日)「ブルータスの心臓」(17日)「回廊亭殺人事件」(24日)で、それぞれ永作博美(40)藤原竜也(29)常盤貴子(39)が主演を務める。

 同局では、以前から東野氏にラブコールを送っていたという。「本格ミステリーの決定版を作りたい」という思いからで、最高のキャストがそろうタイミングを狙っていたという。

 「11文字の殺人」で、恋人を殺され、自らも殺人事件に巻き込まれていくミステリー作家を演じた永作は「とにかく、普通の女性が大変な事件にのめり込んでいってしまう様子が出したかった。難しかったです」と明かす。「ブルータスの心臓」で完全犯罪を狙うエリート研究員を演じる藤原は「上昇志向の強さから事件を巻き起こす主人公や、それを取り巻く人々との駆け引きが非常にスリリング」と難役を楽しんでいる。ミステリードラマは初めてという常盤は「回廊亭殺人事件」で殺された恋人の復讐(ふくしゅう)に命を懸ける女性役に「愛が深いが故に強い憎しみをも抱いてしまった女性だと感じました。どこまでも主人公の闇に迫ってみたい」と気合が入っている。

 この3作品は初めて映像化されるが、小池秀樹プロデューサーは「どの作品も東野圭吾ならではの予想を裏切る展開、そして物語に垣間見える人間のさがや業が見事に描かれており、今回のドラマ化に際しては一切の妥協をしませんでした」と胸を張る。放送はいずれも午後9時から。