韓国の男性5人組グループBIGBANGのメンバー、D-LITE(テソン=22)が5月31日にソウルで起こした交通事故で、ソウル永登浦警察署は24日、道路に倒れていた男性はD-LITEが運転する車にひかれて死亡したという調査結果を発表した。D-LITEは交通事故処理特例法違反で書類送検される。本人が大きなショックを受けていることから所属事務所は個人活動の自粛を明らかにしたが、グループとしての活動には大きな影響はないとみられる。

 ソウル永登浦警察署関係者は、この日の午前に会見を行った。検視結果を受けて「D-LITEが前方不注意で、路上に転倒していたオートバイ運転手の30歳男性をひいたことで死亡に至った。それまでは生きていた可能性が高い」と説明。一方でオートバイの男性が、事故の約2分前に飲酒運転で街路灯に衝突して道路に転倒。頭部に重度の傷を負う単独事故を起こしていたことも発表した。D-LITEの車にひかれたことで被害者が死亡したという結論から刑事処罰が決定。今後は交通事故処理特例法違反で書類送検されることになる。

 所属事務所YGエンターテインメントは「警察から調査データの詳細を受け取った後、弁護士と法的手順に従って今後のことを話し合っていく。BIGBANGの今後の活動に関しては、5月の日本ツアー後は、しばらくは予定が入っていなかったこともあり、これから時間をかけて決めていく予定です」とコメントしている。当初からD-LITE以外の4人で出演予定だった今日25日のスポンサー主催のミニライブも、予定通りに開催される。今後もグループの活動における大きな軌道修正はなさそうだ。

 もちろん人身事故を起こしたことで道義的責任は大きい。YGエンターテインメントは「ショックを受けている本人の心情を一番にケアしながら、時間をかけて今後のことを考えていきたい」とソロ活動は自粛することを明言した。日本の所属レコード会社ユニバーサルミュージックも「韓国の状況を見守り、冷静に判断していく」。韓国輸入盤の「2011ライブDVD」は、予定通りに29日に発売される。

 ◆D-LITEの交通事故

 5月31日午前1時30分ごろに、乗用車でソウル市内の揚花大橋を時速80キロで走行中に、前方に転倒していたオートバイ運転手の男性とタクシーに衝突。タクシー運転手もけがを負った。タクシー運転手は、道路に倒れている男性の様子を見ているところだった。D-LITEも追突後にすぐに車を降りて男性の状態を確認したが死亡していた。