劇団EXILE華組のメンバーで俳優春川恭亮(22)が、ボクシングのプロテストに合格した。6日、東京・後楽園ホールで行われた合格者発表で名前を確認。「ビックリです。プロボクサーなんですよね」と喜びの声を上げた。

 最初で最後の挑戦で難関を突破した。受験者31人で合格者は13人。「自分の性格上、次があると甘えてしまうので、受験するのはこの1回だけと決めていました。不合格のコメントを考えながら来たんですけど…。プロボクサーなんですよね。『こぶしが凶器』になるんですよね」とギャグを交えて喜びを話した。

 受験のきっかけは、日本テレビ系ドラマ「ろくでなしBLUES」(水曜深夜0時59分)でボクサー役を務めたことだった。「やるからには、本物を目指したい」とジムに入りボクシングの特訓を重ねてきた。5日の実技のスパーリングテストを振り返り「リングに立っていたとき、自分でなく畑中(役名)が立っていたようでした」と話した。

 試合デビューに関しては未定。所属ジムの瀬端幸男会長は「4回戦の試合でリングに立たせたいね。あごが上がる部分を直していけばいける。公開スパーリングもあるのでギアを付けて披露するのもいいと思う」。春川も「俳優が本業」と前置きしながら、リングへの思いを語った。「プロになったからには、ボクサー役をすべていただくつもりで俳優業を頑張りたいし、公開スパーリングでたくさんの人にボクシングを知っていただきたいとも思います」。

 合格後、EXILEのリーダーHIRO(42)から、「まじで!?」と驚きと喜びのメールが届いたという。HIROは「役作りに対するひたむきな思い、プロテストへの真剣さと本気さが今回の結果につながったのではないでしょうか」。夢を追うEXILEファミリーの一員、春川が1つの夢をかなえた。

 ◆春川恭亮(はるかわ・きょうすけ)1988年(昭63)8月30日、東京生まれ。08年、ミュージカル「テニスの王子様」でデビューし09年、劇団EXILE華組に加入。小学校時代から9年間、都内の野球リーグで内野手として活躍。高校時代はバスケットを続けた。劇団公演のほか、BS朝日ドラマ「刑事定年」など俳優として活動。176センチ、血液型A。

 ◆プロボクサーのライセンスを持つ芸能人

 プロボクサーから芸能人に転身したのは、元日本ミドル級1位のトミーズ雅、WBC世界ジュニアウエルター級王座に挑戦した赤井英和、日本フライ級王者で85年に水死した故たこ八郎さん(享年44)。芸能人からプロテストに合格したのは、片岡鶴太郎らで、片岡は33歳だった88年にC級ライセンスを取得。タレント山田隆夫は77年、山川豊は88年、タレント森脇健児も95年に取得。