東山紀之(45)が時代劇の大スター、高橋英樹(67)を斬る。テレビ朝日系スペシャルドラマ「必殺仕事人2012」(来春放送予定)が制作されることが決定し、このほど、京都・松竹撮影所で会見が行われた。東山が07年から主演を務める同ドラマシリーズに初登場の高橋は、俳優人生50年で初めて悪役に挑戦。人足を奴隷のように働かせ、弱った者から殺していく土木屋の棟梁(とうりょう)を演じる。

 高橋は「桃太郎侍」など、多数の時代劇で悪を懲らしめてきた正義の味方。東山が時代劇の大御所を斬る大役を担う。東山は「斬ってはまずいでしょう。僕は『桃太郎侍』で育っていますし、母親もテレビを見ながら『日本一!』と言ってましたからね。でも胸をお借りして、思いきりいきたいと思っています」。神妙な面持ちで意気込んだ。

 一方、悪役初挑戦の高橋は「ようやくきたかと。『やった』というのが第一声。悪人を何万人斬ったか分からないが、斬られたいと常々思っていました。『-仕事人』は全作品見ていました」。念願の悪役であり、“仕事人マニア”であることも明かした。

 時代劇スターとの共演に、東山と同じ仕事人も緊張を隠せない。TOKIO松岡昌宏(34)は「高橋さんを誰が殺すんだと思っていたので、申し訳ないけど先輩で良かったというのが本音」とホッとした表情。KAT-TUN田中聖(25)は「悪そうな高笑いだなと。勉強させていただいています」と気を引き締めた。

 高笑いを響かせると共演のKABA.ちゃんが「怖ーい」とおびえ、「やったと思いました」と不敵な笑みを見せた高橋。東山に斬られる場面の撮影を目前に控え、「見事に殺されたいと思っています」と静かに誓った。【近藤由美子】