女子アイドルグループ乃木坂46が、AKB48指原莉乃(19)のソロデビュー曲「それでも好きだよ」の発売日5月2日に、セカンドシングル(曲名未定)を発売することが12日、分かった。「AKB48の公式ライバル」とのうたい文句で結成された同グループが、ついにガチンコ勝負の挑戦状をたたきつけた。

 女子アイドル界の下克上を狙う乃木坂46が、一大帝国AKB48に宣戦布告した。音楽業界では、期待値の高い歌手ほど、人気歌手のCD発売日を避けて、リリースするもの。先に発表された人気者指原のソロデビュー日に、わざわざCD発売を決める歌手は、皆無。ましてや、総合プロデューサーが同じ秋元康氏(55)ならば、顧客の食い合いを避けるもの。実際に、ジャニーズ事務所の男性アイドルは、2つのグループが同日発売することは、決してない。乃木坂46を人気アイドルに育てるならば、あまりに常識外れな計画だ。

 ただし、アイドル評論家岡田隆志氏(51)は「逆にお互いのファンのライバル意識をあおり、いつもより購買意欲が高まるかも」と解説した。そもそも秋元氏が、自ら“AKB48公式ライバル”乃木坂46を誕生させたのは、刺激し合う存在を作りたかったから。当然の成り行きだった。

 乃木坂46キャプテン桜井玲香(17)は「AKB48さんの公式ライバルとして結成されたので、いつしかこんな日が来ると思ってました。ライバルと認めてもらえる結果を出したい」と、後輩らしく殊勝に意気込んだ。

 ただ、本音は違う。セールス枚数で勝つ気満々だ。岡田氏は「ミリオンセールスのAKB48本体相手なら、とても無理だが、指原1人なら勝算はある。ちょうどいい相手を見つけたと思っているはず」と分析する。乃木坂46関係者も「大軍AKB48は油断して、みすみす指原さんを1人ぼっちにした。我々は、桶狭間の戦いの織田信長。隙を突いて、ヘタレ指原さんの首を取りますよ」と不敵に笑った。乃木坂46は、先月発売のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」が初週13・6万枚でオリコン2位と、歴代女性アーティストでは、NMB48、Kaoru

 Amane(沢尻エリカ)に次ぐ歴代3位の快挙を達成している。手応えもつかんだ今、AKB48公式ライバルとして、初試合に挑む。【瀬津真也】