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クルーニー拘束はシナリオ通りだった?

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 【米ロサンゼルス=千歳香奈子通信員】今年のアカデミー賞主演男優賞にもノミネートされた米俳優ジョージ・クルーニー(50)が16日(日本時間17日)、首都ワシントンのスーダン大使館前で、警察に身柄を一時拘束される騒動があった。スーダン政府による市民への攻撃などに抗議するデモ活動中だった。

 現地メディアによると、大使館敷地内からの退去を命じる警察当局の3度の警告を、すべて無視したため連行されたという。一緒にデモを行っていた父親でジャーナリストのニック・クルーニーさん(78)や複数の下院議員も拘束された。

 保釈金100ドル(約8000円)を払い、約3時間後に釈放されたクルーニーは「(刑務所では)まったく手荒い扱いを受けたよ」とおどけたが、「スーダン政府が罪のない国民に暴力を行使している悲劇に、みんなの関心を向けさせたかった。一刻を争う問題だ」と真剣な表情で訴えた。

 世界を驚かせたハリウッドスターの拘束劇。関係者によると、本人はこれがニュースになることで、スーダン問題に世間の関心が集まったことを喜んでいる様子という。実際、拘束時には多くのカメラの前で後ろ手に手錠を掛けられながらも、スクリーンでおなじみの笑みを浮かべていた。余裕の振る舞いを見せた今回の騒動は、映画の演出も手掛けるクルーニーの“シナリオ”通りだった可能性もありそうだ。

 スーダン南部では、スーダン軍と反政府勢力の戦闘が断続的に起きており、食料不足などの人道危機も深刻化している。クルーニーは9週間のスーダン訪問から帰国したばかりで、2日前の14日には米上院の公聴会で現地の状況を証言するなど、スーダンの人権状況改善へ米政府がさらに関与すべきと訴えていた。

 ◆クルーニーと政治活動 俳優や映画監督として活躍する一方、ジャーナリストの父ニックさんの影響もあり、政治分野でも熱心な活動を続ける。特にスーダンの人権問題には長く取り組んでおり、08年に国連平和大使を務めたほか、10年には同国問題についてオバマ大統領と会談した。本業でも多くの社会派作品に関わり、「赤狩り」をめぐるジャーナリストの奮闘を描いた05年映画「グッドナイト&グッドラック」で監督・出演。製作総指揮も手掛けた05年映画「シリアナ」は中東の石油利権問題を題材としており、アカデミー賞の助演男優賞に輝いた。

 ◆ジョージ・クルーニー 1961年5月6日、米ケンタッキー州生まれ。84年「グリズリー2」で映画デビュー。人気ドラマシリーズ「ER 緊急救命室」で人気を獲得後、映画を中心に活躍。89年に女優タリア・バルサムと結婚したが93年に離婚した。

 [2012年3月18日7時28分 紙面から]









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