Mr.Childrenが、デビュー日にあたる10日、20周年記念6大ドームツアー大阪公演を京セラドーム大阪で行った。この日、ベストアルバム2作「2001-2005<micro>」「2005-2010<macro>」を発売し、初日出荷枚数は早速それぞれ100万枚を突破。デビュー記念日を飾ると同時に、長年支え続けてきてくれたファンに感謝を込めたステージを展開した。

 デビューしたのは、20年前のちょうどこの日。桜井和寿(42)は「ついにこの日が来た!

 幸せ者だと思います」と笑顔を見せると、ファン4万人が大きな拍手で祝福した。

 イントロが流れるごとに、大歓声が起こった。この10年間のヒット曲を収録したベストアルバムを引っ提げてのツアー。「とにかく喜んでもらえるヤツがいいと。出し惜しみなくお届けします」。桜井の宣言通り、「エソラ」「youthful

 days」「GIFT」に始まり、「innocent

 world」「Sign」「終わりなき旅」などヒット曲を惜しげもなく次々と披露した。

 一方「20周年を自ら祝しまして、ライブでやったことのない曲をお届けします」とスペシャル感も打ち出した。アンコールでは、制作中のアルバム収録曲の1フレーズを桜井がギターを弾きながら歌唱。サービス精神あふれる構成には、日本音楽界でトップを走り続けることができた自分たちから、ファンへの感謝の気持ちをふんだんに込めた。

 デビュー記念日を記録でも飾った。この日発売のベストアルバム2作は、初日出荷枚数がそれぞれミリオンを突破。世代を超え、圧倒的な支持を得ていることを数字で実証してみせた。

 55万人を動員する6大ドームツアーは、4月中旬に開始。中でも大阪はホームに近い場所ともいえる。初シングル「君がいた夏」を真っ先にヘビーローテーションしたのは、大阪のFM局だった。デビュー当時、大阪城公園の路上で演奏したことも。ステージ規模は比較にならないほど大きくなったが、この日は会場に向かって歌唱を促す場面が何度もあり、ファンとの距離を積極的に縮めた。

 桜井が「ろれつが回らない。どなたか救急車を呼んで下さいっ」と興奮状態を冗談で表現するなど、メンバーもテンション高くステージを楽しんだ。ライブは例年より1時間も長い約3時間半にも及んだ。

 「『GIFT』の歌詞じゃないけど、『君とだから探せたよ。僕の方こそありがとう』という言葉がピッタリです。みなさんあっての20年。これからもよろしくお願いします」。ミスチルはこれからもファンと一緒に歩んでいく。【近藤由美子】<ミスチルあらかると>

 ▼デビュー

 92年5月10日発売ミニアルバム「EVERYTHING」

 ▼ミリオン連発

 93年4枚目シングル「CROSS

 ROAD」から11枚目シングル「花」まで、8作連続でミリオン突破。過去シングル10作、アルバム12作がミリオンセラー。ダブルミリオンは2作。CD総売り上げ枚数は昨夏時点で5000万枚以上。

 ▼初ベスト

 01年発売のベストアルバム「1992-1995」(通称・肉)「1996-2000」(通称・骨)は計550万枚を売り上げる驚異的なヒットを記録。

 ▼以前のヒット曲がCM曲に

 新曲はほとんどタイアップがつくが、今年1月以降、「GIFT」(08年)「Sign」(04年)「youthful

 days」(01年)と過去のヒット曲3作がCM曲に起用され放送中。