ゴーストライター問題の渦中にあり、現在の全聾(ろう)状態をウソだと告白した作曲家佐村河内守氏(50)が今日7日、都内で記者会見を開く。6日に報道各社に自筆の書面を送付して伝えた。問題発生から1カ月を経て、佐村河内氏がいよいよ取材陣の前に立つことになる。

 書面には「私が犯してしまった過ちを心から謝罪させていただきたいと思っております」などとつづられている。一方、ゴーストライターを務めていたことを公表した桐朋学園大非常勤講師の新垣隆氏(43)を含む関係者の証言などについて「事実と異なる点がありますので、自分の言葉で説明させていただきたいと思います」と反論の用意があることも示唆している。

 佐村河内氏は2月5日未明、代理人を通じて「十数年前より、楽曲の記譜行為は特定の人物が行い」とゴーストライターの存在を認める文書を送付。新垣氏も同日、文書でゴーストライターだったことを公表し、翌6日に開いた会見で佐村河内氏は全聾ではないと指摘した。佐村河内氏は同12日未明に計8枚の謝罪文を送付。「やっと気持ちが整理できましたので、近いうちに必ず公の場で謝罪をさせていただきます」と会見を開く意向を示した。ところが会見はなかなか行われず、6日に送付した文書で「その機会がこのように遅くなってしまい申し訳ありませんでした」と謝罪している。理由について「前任の弁護士が辞任された後、どうするべきか分からず」と説明。今日7日の会見は「何とか自分の力で場所を用意いたしました」としている。

 佐村河内氏は、聴覚障害2級の障害者手帳を持っているが、手帳を交付した横浜市から再検査の要請を受けていた。既に検査を終えており、会見ではその結果についても報告するという。