第85回キネマ旬報ベスト10が16日発表され、日本映画の1位に新藤兼人監督(99)の「一枚のハガキ」が選ばれた。新藤監督が自らの戦争体験を基に、1人の兵士の死がもたらす家族の崩壊と人間の再生を描いた。新藤監督は「最後の作品」としている。ベスト10と各賞は次の通り。

 【日本】(1)一枚のハガキ(2)大鹿村騒動記(3)冷たい熱帯魚(4)まほろ駅前多田便利軒(5)八日目の蝉(6)サウダーヂ(7)東京公園(7)モテキ(9)マイ・バック・ページ(10)探偵はBARにいる(7位は同点で2作品)。

 ▽監督賞=園子温▽脚本賞=荒井晴彦、阪本順治▽主演女優賞=永作博美▽主演男優賞=原田芳雄▽助演女優賞=小池栄子▽助演男優賞=でんでん▽新人女優賞=忽那汐里▽新人男優賞=松坂桃李