俳優渡辺謙(53)が14日、都内で行われた主演映画「許されざる者」(李相日監督)公開記念舞台あいさつに登壇し、感極まった。今月6日にベネチア映画祭で行われた特別招待上映でも男泣きしたが、この日も「ケツの穴まで見せて、心の全部をさらけ出した映画」と言い、涙を浮かべた。

 渡辺は、今回の企画を知らされた一昨年夏を「自分の中の方向性を模索している時期」と振り返り、「次の仕事がやりにくくなるけれど、死にものぐるいでやった映画」と同作が特別な作品になったと強調。共演の佐藤浩市(52)も、「僕の50代後半の何十本かを決める1本」と言った。

 この日は渡辺の発案で、俳優がエンドロール後にステージの下に集まり、観客にあいさつして登壇した。「僕たちはすべて吐き出しました。受け止めて、育てていただければ」などと熱く呼び掛けた。