日本共産党都議団は16日、小池百合子都知事と面会し、豊洲市場の地下水モニタリング検査で環境基準の79倍を超える有害物質ベンゼンなどが検出されたことを受けて、今回の問題の経緯について徹底調査することなど4項目を求めた申し入れ書を提出した。

 これまでの地下水モニタリング調査を行った調査会社や調査の手法を検証して、すべての結果を都民に公表すべきだと主張。また、食の安心・安全が保障されない限り、築地市場の豊洲移転は中止すべきという従来の主張も、あらためて伝えたという。

 申し入れ後に会見した曽根はじめ都議らによると、小池氏は「今日のご要望については共有する部分もある」と述べ、共産党サイドの主張に理解を示し、「『これまで(の調査)は何だった』という思いは、多くの都民の皆さんも感じておられる部分だと思う」と述べたという。

 曽根都議は「共感する部分について具体的な内容の言及はなかったが、過去の調査の検証(の必要性)については、知事も同じ認識ではないかと思う」と述べた。小池氏は、モニタリング結果について「不思議ですよね。私もひと言で驚いたというところ」と、指摘したという。

 共産党はまた、今回の問題を審議するため、都議会の豊洲市場移転問題特別委員会をただちに開催するよう、山崎一輝委員長への申し入れを行った。今回のような結果が出ることが想定されていなかったこともあり、前回の委員会開催後、次回の委員会日程は決められていない状態だという。