東京都の小池百合子知事は２５日、都庁で会見し、知事として初めて手がける２０１７年度の東京都予算案を発表した。

　一般会計総額は６兆９５４０億円で、５年ぶりのマイナスとなる一方、小池氏肝いりのものも含めた新規事業数は、過去最高の８２９億円（事業件数は３８２件）となった。

　小池氏は、「ひとことで言うと、メリハリをつけた予算。無駄は徹底して排除したが、必要な施策には思い切って予算を配分した」と強調。財務局の若手職員が描いたという羊の「メリーちゃん」、ハリネズミの「ハリーくん」のイラストを交えながら、「小池色予算」の全容を説明した。

　重視する待機児童解消関連は、４０３億円増の１３８１億円。保育士などのさらなる待遇改善や保育所の整備促進などに予算を割き、２０１９年度末までに待機児童を解消するとしている。持論の無電柱化推進も２億円増の２５１億円とした。

　小池氏は「都政そのものの体質を変えることが（目的として）ひとつある。都民ファーストに資するような予算になったと思う」と自己評価。これまでの慣習だった「政党復活予算」の約２００億円を廃止したことに関しては、「地方自治として当たり前の姿に戻した。既得権益のようなもので、この２００億円分がどこにいったかということを論じることに意味はないと思う」と述べた。

　予算案は２月に開会する定例議会で審議される。