美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(72)が19日、民進党の大西健介議員(46)の発言で同クリニックの名誉を傷つけられたとして、大西議員と民進党、蓮舫代表らに総額1000万円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状などによると、大西議員は17日の衆院厚生労働委員会の質問で、美容外科の広告規制に触れて「皆さん、よくご存じのように『イエス、○○(まるまる)』とクリニック名を連呼するだけのCMなど、非常に陳腐なものが多い」と発言。これに対し、訴状は「『イエス』といえば『高須クリニック』であり、規制にのっとってクリニック名と連絡先だけを広告しているのに、陳腐だと中傷された」としている。

 この日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」にVTR出演した高須院長は、提訴理由を「まったく無関係で、僕が悪者の仲間みたいになっちゃう」「『陳腐』と言われると『バーカ』とやられている気がする」などと、怒りをにじませながら説明。「最高裁まで徹底的にやる」と一歩も引かない構えで「絶対勝ちます。イエス! 高須クリニック」と宣戦布告した。

 訴えについて、大西議員は「質疑全体を見れば名誉を毀損(きそん)する内容でないと理解してもらえると思うが、不快な思いをされたとしたらおわびしたい」とした。一方、憲法第51条は「両議院の議員は、議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない」としており、訴訟の行方が注目される。