4月30日の外国為替市場で円相場が急騰し、一時1ドル=155円台を付けた。一時160円台後半まで下落していたが、5円あまりの急上昇となった。片山さつき財務相が記者団に「いよいよかねて申し上げてきた断固たる措置を取るタイミングが近づいている」と述べており、市場では政府が為替介入に踏み切ったとの見方が出ている。これに先立ち国債市場では長期金利が上昇し、一時約27年3カ月ぶりの高水準となる2・535%を付けた。
原油先物市場が再び高値圏で推移したことを受け、東京市場では夕方まで「有事のドル買い」が優勢で、1年10カ月ぶりの円安ドル高水準となった。三村淳財務官も投機的な取引をけん制し「最後の退避勧告として申し上げる」と述べた。その後、円買いが進んだ。
三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは「介入にしては、一度に動く値幅が小さいように思える」と指摘。一方で、ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは「介入の可能性がある。(これまでよりも)少しずつ円を買っているのではないか」との見方を示した。
長期金利の指標である新発10年債の利回りは急上昇した。原油高で物価に上昇圧力がかかるとの見方から国債が売られた。東京株式市場の日経平均株価(225種)も値下がりし、東京市場は「トリプル安」の展開となった。
長期金利の上昇は企業活動の停滞や、住宅ローン金利の負担増につながりかねない。終値利回りは休日前の28日と比べ0・055%高い2・515%だった。
米国とイランの戦闘終結に向けた交渉の不透明感が強まり、原油の供給停滞も長引くとの見方から30日の米原油先物相場は上昇。指標となる米国産標準油種(WTI)は一時、約3週間ぶりの高値水準となる1バレル=110ドル台を付けた。
企業業績も悪化するとの懸念から株価も値下がりした。日経平均株価の下げ幅は一時900円を超えた。終値は28日と比べ632円54銭安の5万9284円92銭。
大阪取引所10年国債先物の中心限月である6月きりは44銭安の129円26銭だった。(共同)

