エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

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応募馬を決めたら、出資するための戦略を練ることが重要である。

例えばキャロットクラブはいわゆる「×(バツ)」という最優先で落選した人を優先する制度があり、2年連続落選の×2など、×の数が多いほど人気馬への優先的な出資が可能である。また、中間応募票数と×がいくつの人での抽選になったかを発表してくれているので、データを蓄積すれば、どれぐらいの票数の馬ならどのレベルの抽選になりそうかを応募前に推測することができる。

これらの人気や想定される抽選状況をもとに、応募候補馬の獲得可能性をできる限り正しく推理して上手に最優先希望枠を使い、出資できる可能性のある馬に応募することが大事である。例えばキャロットクラブは新規会員より既存会員の方が人気馬に出資しやすい傾向にある。締め切り前の中間発表で名前の出た馬のほとんどは、既存会員抽選になる。2022年度は、1次募集と最優先希望馬落選者で行う1.5次募集は既存会員のみで行う形になり、1.5次募集まで回ってきた馬は募集95頭中11頭だけだった。新規の人が入会するには、まずは出資できそうな馬を見極めることが重要である。

相馬眼だけでは名馬になかなか出資できない時代になってしまった。相馬眼だけではなく自分の欲しい馬をいかにして獲得するかの応募戦略にも、一口馬主の面白さを感じており、戦略がはまった時の喜びはひとしおである。

2022年のジャパンCを制したヴェラアズール
2022年のジャパンCを制したヴェラアズール