富谷が昨夏3回戦で敗れた東部地区王者の塩釜に雪辱して、2年連続8強入り。今夏のシード権を獲得した。

 4回に8番内田一輝内野手(2年)の中前打で2点を先制した。1点差に迫られた8回には「3年生で点を取ろうと、しっかりバットを振りました」と振り返る、4番鹿野聖也内野手(3年)のタイムリー二塁打で突き放した。エース右腕伊藤辰義(2年)が完投した。

 古川学園との北部地区予選初戦(2回戦)は3-0から、失策が点に絡んで逆転負けした。その反省から、打撃8割、守備2割の練習を守備7割、打撃3割に変更。敗者復活戦を勝ち抜き、県大会出場権を手にした。鹿野は「守備からリズムをつくる。投手を楽にするために」と言い、選手全員が守りの意識を高めた。この日の失策は9回の1つだけと、成果を発揮した。

 エース伊藤も「四球を出すとリズムが崩れてしまう」と自身も含め、野手が守りやすいようにストライク先行の投球。与えた四死球は2つだけだった。

 昨夏までのチームより、力が劣るとみていた佐藤勝義監督(52)は「地区予選を重ねながら、試行錯誤しながら勝負強くなってきたと思う」と成長ぶりを認めた。さらに課題の接戦を制し、同監督は「この展開をモノにしたのは変わったのかな」と目を細めた。