【第45回】
生活習慣で決まる「朝型」「夜型」
睡眠障害(3)
中学2年生のK君(14)は中学でバスケット部の部長をしている。毎朝5時45分に起き、6時15分に自宅を出て、朝練習に出るのが日課だ。スポーツ万能で明るい性格。学校でも人気者なのだが、お母さんの悩みは普段は愛想のいいK君が、朝に限ってひどく機嫌が悪いことだ。
K君は雨戸をぴったりと閉めた部屋で寝るのが好きで、朝も真っ暗な部屋で起きるのだが、目覚まし時計が鳴っても自分で止めてしまうし、何度も起こしに行くお母さんには、今にも殴りかからんばかりの機嫌の悪さなのだ。「いつもすっきりと目覚めて午前中から調子の良い朝型の人と、目覚めが悪く午後から調子が上がり、元気に深夜まで働ける夜型の人がいますね。この朝型、夜型については遺伝的なものというよりも、教育や環境など生活習慣による部分が大きいようです」と説明するのは睡眠障害に詳しい熊本大発生医学センターの粂和彦医師だ。
朝、すっきりと起きられない人は、夜更かしなどが原因で体内時計が遅れ気味になり、睡眠のリズムが乱れている可能性があると粂医師は指摘する。
睡眠は脳波をもとに細かく分類されるが、大きく分けると次の2つになる
◆ノンレム睡眠 脳が眠る睡眠、深さにより4段階に分ける
◆レム睡眠 夢をみて脳は起きているが、体が眠っている浅い睡眠
2つの眠りは交代でサイクルをつくってやってくる。夜、早めに眠りにつけば、ノンレム睡眠、レム睡眠のサイクルを数回経て、起床時間となる。朝方に日光が差し込めば、体がそれを感知して眠りの浅いレム睡眠の状態から自然な感じですっきりと目覚めることができる。「まだ起きる準備をしていないノンレム睡眠の深い眠りのときに目覚まし時計などで、無理やり起こされるのは身体的にかなりショックなことで、ストレスもたまります。朝はカーテンを開け、自然の光をたっぷりと入れましょう。子ども部屋は東向きが理想で、遮光カーテンなどは使わないほうがいいです。朝の光が体内時計に働きかけて乱れた睡眠リズムを調整してくれます」と粂医師。逆に、夕方から夜にかけては、部屋の明かりを少し暗めの間接照明などにし、睡眠に入りやすい環境を整えることを勧めている。
【ジャーナリスト 月崎時央】
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