ドイツ91年ぶり前半で4失点/親善試合
<国際親善試合:ルーマニア5−1ドイツ>◇28日◇ルーマニア
02年W杯準優勝のドイツが1−5でルーマニアに歴史的大敗を喫した。故障者続出で、即席4バックを強いられ、守備が崩壊した。守護神のGKオリバー・カーン(34=バイエルン)が前半に4ゴールを許したが、前半4失点は13年のベルギー戦以来91年ぶりの屈辱だった。6月開幕の欧州選手権に向け、新たな課題と逆風にさらされた。
カーンには怒りさえなかった。「言い訳のしようがない。屈辱だ」。淡々と、あきれたように言った。ドイツ紙は「欧州選手権に行かずに家にいろ」「オランダが相手なら2けた失点する」と書き立てた。敵地での4点差大敗は39年ハンガリー戦以来65年ぶりだ。それも06年にW杯地元開催を控え、前哨戦の欧州選手権を目前にしてだ。
フェラー監督には悪夢の1日だった。試合当日になって次々と故障者が出た。第2GKレーマン、司令塔MFバラック、DFバウマンが不調を訴え、DFノボトニーはキックオフ15分前に離脱。本来MFのイエレミースとラメローを急きょセンターバックに入れた。「私の失敗だ」。守備はズタズタだった。
慣れないセンターバックコンビはあっさりと相手に抜かれ、先制点を許す。2失点目はMFシュナイダーのマークミスから。カーンは常に1対1でシュートを受ける状態。4失点しながらも「何点かは防いだ」として、チーム内最高の評価点を得たほどだ。
ハーフタイムにフェラー監督が「けがをしようが、ひざがなくなろうが、自分たちの力を見せろ」と、親善試合らしからぬゲキを飛ばした。さらに精神的打撃を心配して、カーンを交代させた。代わりに入ったGKヒルデブラントは、レーマンの故障を受けての招集で、2時間前に現地入りしたばかりだった。
攻めても、FWに球が渡らず、いい形はつくれなかった。バラックの不在が響く。「バラック依存症」を露呈した。
問題だらけのドイツだが、意外なデータもある。ドイツ史上最悪の大敗は54年W杯1次リーグで3−8としたハンガリー戦だが、同大会決勝ではハンガリーに3−2とリベンジした。02年W杯予選ではホームで1−5とイングランドに敗れたが、その後プレーオフを勝ち抜き、W杯本番では準優勝だ。大敗は「ゲルマン魂」を目覚めさせる起爆剤かもしれない。
[2004/4/30/08:06 紙面から]
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