W杯応援ツアーは、まだまだ終わらない。日本代表が3大会連続のW杯出場に王手をかけたバーレーンでの0泊観戦ツアーに参加した約750人が4日夕、約33時間ぶりに成田空港に戻った。この中には8日に行われる北朝鮮戦に向け、開催地のタイ・バンコクに旅立つサポーターもいる。試合は無観客で行われるが、スタジアム近くのホテルでテレビ中継を通して選手に熱い声援を送る。
とうとう“マジック1”。8日の北朝鮮戦で引き分けでも3大会連続のW杯切符をもぎ取れる。だが、サポーターはスタンドから選手を励ますことができない。今年3月、平壌で行われた北朝鮮−イラン戦での観客による暴動で、北朝鮮は自国開催権をはく奪され、さらに無観客試合をFIFA裁定で義務づけられてしまった。日本人サポーターは、W杯出場決定の瞬間を選手と共有できないのだ。
しかし、バーレーンでのアウエー戦に駆けつけたサポーターの中には、記念すべき試合の行われるバンコクに「絶対に行く」という人たちがいた。競技場には入れないが、できるだけ近くで応援したい。スタジアム近くのホテルでは宴会場を借りて、パブリックビューイングも予定されている。
サポーター集団「ウルトラス」リーダーの植田朝日さん(32)はバーレーン戦の0泊ツアーに参加し、この日夕、帰国したばかりだが「仕事があるんで帰ってきたけど、6日にはまたバンコク入りする。選手の近くで応援したいからね」と言葉に力を込めた。
1泊4日の旅程で今日5日夜、バーレーンから帰国する村上智也さん(24)も、休む間もなく6日にタイに飛ぶ。「(サポーターの気持ちを書き込んだ)メッセージ幕をつくって、テレビ観戦用の応援の練習もしなくちゃいけない。頑張りますよ」と話した。また、バーレーンからUAEのドバイを経由して直接バンコク入りする30人ほどのグループもいるという。
バーレーン戦を観戦したサポーターでバンコク行きを検討し始める人も出てきた。千葉県我孫子市の松本周平さん(24)は0泊ツアーに初めて参加したが、目の前で日本代表の勝利を見届け「W杯に出場できること自体が今後何回もあることじゃない。時間をつくってバンコクに行けるように積極的に考えたい」と話した。
バーレーンからバンコクへ−。「選手のバスに手を振るぐらいしかできないかもしれない。それでも勝利につながるムードをつくりたい」(サポーター集団「ZEAL」を率いる能登俊介さん=24)。サポーターにとっても過酷な応援ツアーが、ドイツへの扉を開ける。【寺沢卓】
[2005/6/5/10:40 紙面から]
写真=日本対バーレーン 試合が終わり日本サポーターはバーレーン国立競技場のピッチに降り、記念撮影を楽しんだ(撮影・鹿野芳博)
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