第23回日本女子カーリング選手権大会が8日、青森市スポーツ会館で開幕した。初日の予選リーグに、トリノ五輪代表のチーム青森が登場、4−9でチーム御代田(みよた、長野)に敗れる黒星スタート。この日は1勝1敗の成績だった。しかし、五輪効果で人気者になった彼女たちをひと目見ようと、会場には400人を超える観客が詰め掛けた。空前のカーリングブームに、青森が大騒ぎとなった。
チーム青森が火をつけたカーリングブームは、ヒートアップするばかり。入場には徹夜組まで出た。一番乗りは茨城・かすみがうら市から来た豊崎優太さん(20、大学生)。「五輪のテレビ放送はほとんど見た。生で見たくて昨日朝6時に家を出てきました」と各駅停車の電車で青森までやってきたという。
会場側は混雑を考慮して、パイプいすで128席増やし、279席用意したが、それを上回る400人の観客が来場。立ち見客まで出る盛況ぶりとなった。正午すぎには一時入場制限もなされた。強化費用の募金も行われ、1000円寄付した人には、チーム青森のメンバーがプリントされたバッジが配られ、好評だった。
報道陣も、W杯クラス? の128人が押し寄せた。ビジュアルもいいチーム青森のメンバーだけに、20台以上のテレビカメラが彼女たちを追いかけた。関係者は「報道の人がこんな集まるとは…予想外です。ありがたいことですね」と喜びを隠さない。
周囲の熱気に押されぬよう、リンクの氷の管理は慎重だった。アイスメークを担当する青森県カーリング協会の中島潤さん(56)は「東北選手権のときは氷中温度をマイナス9度にしていたが、今日はマイナス10・5度に設定した」という。リンクに霜が降りないようにするため気温、室温、湿度などのチェックを欠かさず、温度調整に神経を配った。普段は1時間おきだが、この日は30分ごとに確認し、競技がベストの状態で行われるよう目を光らせた。14年の経験と感覚がなせる職人技だ。
今大会への問い合わせは、トリノ五輪期間中から1日200件もあった。この日も電話対応に追われた同協会の対馬光雄会長(61)は「1試合2時間と長い競技ですが、多くの人に見てもらえる機会を得たのが大きかった」と五輪効果を口にした。
今年から青森市内の小学校で、カーリングを体育の授業に組み入れるなど育成、普及に尽力している。今後は「職場などのチームで出られる大会を多くして、市民スポーツとして定着させたい」と同会長。過熱するブームを追い風に、一気にメジャースポーツへ駆け上がらせたい意向だ。【清水智彦】
[2006/3/9/11:48 紙面から]
写真=会場から熱い視線を送られたチーム青森の小野寺(左)と林
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