<リオデジャネイロ五輪最終予選兼U-23アジア選手権:日本3-0イラン>◇準々決勝◇22日◇ドーハ

 一瞬の駆け引きが明暗を分けた。延長前半6分のMF豊川の先制点。右サイドでDF室屋がクロスを上げる直前、豊川は前に動きかけてからイランのDFの背後に回り込み、フリーの状況をつくって得点した。DFはクロスが上がる際に球筋を確認しようと必ずボールを見る。豊川はその瞬間を見逃さなかった。

 同じような状況が試合開始早々にもあった。日本が与えたCKで、イランの選手は室屋の背後に行くように見せかけてから前に回り込んでフリーでヘディングシュートを放った。決めた日本が勝ち、決められなかったイランが負けた。

 1次リーグ3試合を含めて気になることがある。DFラインとボランチの間のスペースで、相手をフリーの状況にしてしまうことが多いことだ。センターバックの2人のうち、1人が相手をつぶしにいかないといけないのに2人とも背後を気にしすぎて詰めが甘く、結果として相手に前(ゴール方向)を向かれている。

 ゴールに近い位置でのFKやCKを与える機会を減らす意味でも、バイタルエリアで相手に前を向かせてはならない。それがリオ五輪出場につながる。(日刊スポーツ評論家)