Jリーグのデータを独自の視点で分析する、恒例「データが語るJリーグ」を今年もJ1開催翌週の火曜日に随時掲載します。データ関連の連載は今年で7年目。今季第1回のテーマは「Jリーグ史上初の3チームが首位」です。

 3~5チームによる「プレーオフ元年」は、これまであるようでなかった珍事でスタートした。

 J1開幕戦で浦和、川崎F、清水の3チームがそろって3-1で勝ち、順位決定方法の(1)勝ち点(2)得失点差(3)総得点まで並んだ。(4)当該チーム間の対戦成績(5)反則ポイントは、リーグ終了後に適用されるため、今年の第1ステージ開幕節は3チームが首位。過去に3チームが首位で並んだことはなく、Jリーグ23年目、751節目で初の珍現象となった。

 過去に2チームが首位は計11節あった。そのうち半分近くの5度が第1節で、第2節が3度、第3節が2度、第19節に1度。このように開幕当初に起こりやすい現象ではあるのだが、意外にも3チームが同スコアで白星発進した上で得失点差、総得点がリーグ最多だったというケースはこれまで1度もなかった。サッカーの順位決定方法の「妙」というべきか。

 今年は11年ぶりに2ステージ制が復活し、その後に新方式のチャンピオンシップで年間王者の座を争う。史上初の珍事でスタートした今季のJ1は、波乱を予感させる幕開けとなった。【石川秀和】