<アジア杯:日本2-0ヨルダン>◇1次リーグD組◇20日◇メルボルン

 日本は安定した試合運びで、ヨルダンのチャンスはほぼゼロだった。その中で香川が過去2戦に比べ、良い動きを見せていたのが印象に残ったよ。得点以外にもよく動いてボールに触り、はたくなどプレーに絡めていた。香川はザックジャパンの時のようにサイドで1対1で体を張るような選手ではないので、今のインサイドハーフでパスをつなぐスタイルの方が、まだ合っているのだろう。

 ただ忘れちゃいけないのがパレスチナ、イラク、ヨルダンは残念ながらブンデスリーガのレベルにはないということ。日本がちょっとパスを回せば、香川もフリーになって自分のプレーができる。それを錯覚して、世界に出てボコボコにされてきたのがこれまでの日本だよ。準々決勝はUAEと戦うことが決まったが、そのあたりまではまだ勝って当たり前。アジア杯での本当の戦いはベスト4からだ。例えば先制された時、どう戦うのか。アギーレジャパンの真の力が試されるだろう。(日刊スポーツ評論家)