<高校サッカー:前橋育英4-1神村学園>◇1回戦◇31日◇柏の葉

 昨年は夏の高校総体を制し優勝候補と言われながら、初戦で敗退した前橋育英(群馬)。リベンジをかけて挑んだ1回戦は、神村学園に4-1と快勝。好調なスタートを切りました。主将で浦和レッズ加入が内定しているMF小島秀仁は、「前半からみんなが声を出していい雰囲気でやれた」と試合を振り返り、先制点を決めたFW小牟田洋佑は「去年は初戦で負けていたので、突破できて本当にうれしい」と笑顔を見せていました。

 今年は夏の高校総体出場を逃し、このチームにとっては初の全国大会。試合前は「県予選決勝は『これを逃したら終わり』というプレッシャーでものすごく緊張した。だからもう選手権ではリラックスしてできると思います」と話していた選手たち。しかしやはり選手権初戦独特の雰囲気に、序盤は動きがかたくGK牛越健太は「DF陣が予想以上に緊張していて正直…最初は不安でした」と、なかなかペースをつかめずに苦戦しました。それも前半20分という良い時間帯の小牟田のゴールで、流れを呼び込み4-1と予想以上の結果で1回戦を勝利で終えることができました。

 4点目のゴールを決めたDF川岸裕輔にとっては初の全国の舞台。県予選決勝の前は、試合前の食事に出たうどんをほとんど食べられないほど緊張していましたが、「今日も試合前にうどんが出たのですが、全部食べられました(笑い)。そのおかげでやっぱり緊張はしたけど思い切りできた。(小島)秀仁のCKのボールにはできるだけ僕が合わせるようにいつも意識しているので、そこからゴールを決められて気分は最高です。雰囲気にも慣れたしもう大丈夫」と、ほっとした表情で明るく話してくれました。

 上々のスタートとなった前橋育英。彼らの最終目標は選手権では優勝経験のない山田監督を国立で胴上げすること。そのためには負けられない2回戦は1月2日に室蘭大谷(北海道)と対戦します。(サッカーai編集部

 阿部菜美子)