日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング8位)が敵地でブラジル代表(同9位)と対戦し、3-4で敗れた。

先手を取ったのは日本だった。前半38分、左サイドを抜け出したMF宮沢ひなた(マンチェスター・ユナイテッド)のクロスをMF長谷川唯(マンチェスター・シティ)が折り返し、最後はMF藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)が決めて先制に成功した。

しかし同41分に直接FKを決められて同点に追いつかれると、後半16分に自分たちのミスを突かれて逆転を許した。さらに同18分にもビルドアップのミスから失点し、リードを広げられた。

ただ試合終盤になでしこジャパンが粘りを見せる。同40分、MF谷川萌々子(JFAアカデミー福島)が倒されたPKをFW遠藤純(エンジェル・シティFC)が決めると、同43分、右クロスにFW田中美南(INAC神戸レオネッサ)が合わせて同点に一気に追いついた。

しかし、同点のまま試合終了かと思われたロスタイム7分に失点し、再逆転を許した。

試合後、チームを率いる池田太監督(53)は「試合に敗れはしましたが、2点追いついたこと、選手たちが最後まで走りきったところはたたえたい。来年の(パリ)オリンピック予選に向けて充実したゲームとなったのは事実です」と手応えを示した。チームは、7月のワールドカップ(W杯)ニュージーランド・オーストラリア大会で採用した3バックではなく、4バックで臨んだ。パリオリンピック本番や、アジア最終予選を見据えて新たなシステムにもチャレンジしており、その中で2点ビハインドを追いついたことを監督は評価した。打ち合いには敗れたが、収穫の多い親善試合となった。DF清水梨紗(ウェストハム・ユナイテッド)は、詰めの甘さをチームの課題とし、「次またすぐ試合があるので課題に対してチャレンジしたい」と力を込めた。

次は、3日にエスタジオ・ド・モルンビーで再びブラジルと対戦する。