「キリンチャレンジカップ2012」アゼルバイジャン戦(23日、エコパ)に向けた日本代表合宿が21日、静岡県内でスタートした。

 4年前から成長を遂げたFW香川真司(23=ドルトムント)が、9カ月ぶりに復帰したMF本田圭佑(25=CSKAモスクワ)とともに日本の攻撃を担う。FIFAランク109位のアゼルバイジャン戦に向けて「そこまで強いチームではない。(W杯アジア最終予選で)攻撃のパターンが必要になるので、いい崩しができるようにしたい」と自ら課題を挙げた。

 2人のプレーがリンクしたとき、攻撃の幅が広がる。本田と同じピッチに立つのは、昨年8月の韓国戦以来。その試合で左MFの香川は、トップ下の本田と好連係を見せた。香川の2ゴール、本田の1ゴールで結果も残した。この日の非公開練習でも本田と同じグループに入り、ワンタッチでテンポ良くパス交換を行った。「大事な試合に向けた、最後の試合になる。いい雰囲気でできている」と話した。

 J2時代のC大阪に所属していた前回W杯南アフリカ大会アジア最終予選は、8試合中5試合で招集されたが、出場は08年10月15日ホームでのウズベキスタン戦1試合だけだった。得点もアシストも残すことが出来ず、悔しさが残った。それだけに今回への思いは強い。この4年間で名門マンチェスターUのアレックス・ファーガソン監督が注目するまでに成長した。この日、日本各地で観測された金環日食はテレビで見た。太陽のリングの輝きは、香川の行く末を照らしている。【保坂恭子】