<トゥーロン国際:日本2-3エジプト>◇1次リーグA組◇27日◇フランス・ル・グランスタジアム◇40分ハーフ

 攻撃陣は海外組を中心に、ロンドン五輪に向けて一筋の光を放った。その中心はMF宇佐美貴史(20=Bミュンヘン)だった。後半1分、ゴール右からミドル弾を決めると、同8分にはFKからDF鈴木大輔(22=新潟)が胸で落としたボールをゴール前で蹴り込み2得点。「やれる自信はあった」という言葉通り、攻撃の起点にもなり、成長のあとを見せて、メンバー入りに1歩近づいた。

 宇佐美

 リズムを失わない強さ、粘り強さは見せられた。1年前よりはすんなりいけた。流動的にやれるのは見せられたと思う。前のスペースに抜けたり、1年前にはやっていなかったプレーを見せられたと思う。

 関塚隆監督(51)も「ゴールへ向かうスピード感は表れていた。守備面でもしっかり連係をやった」と評価を与え、エジプトのラムジ監督も「動きが速く、とてもいい。最大のサプライズだった」と賛辞を送った。

 宇佐美は敗戦の結果に「セット(プレー)での失点は国際大会ではよくあるし、今までもああいう経験をしてきた。それがまた出た。結果で相手を上回るしかない」と、笑顔はなかった。

 宇佐美を中心にFW指宿、斎藤、MF高木らとの連係が、オランダ戦に続いて機能したことは、関塚ジャパンにとって大きな収穫となった。