<W杯アジア最終予選:オーストラリア1-1日本>◇12日◇ブリスベーン・スタジアム

 ラストチャンスのはずが、結局FKを蹴る直前に終了の笛が鳴った。MF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)がボールをセットし、左足でFKを蹴ろうと助走をとった瞬間、ガムディ主審(サウジアラビア)は終了を告げた。確かにアディショナルタイムを超え、後半49分を経過していたが、最後の好機はトライできずに終わった。本田は両手を広げ、不満をあらわにした。

 アルベルト・ザッケローニ監督(59)もこの笛に激高し、第4審判に向かって猛抗議。その直後、主審に抗議しようとピッチ内に入ろうとしたほど怒りは激しかった。結局、第4審判に制されたが、オーストラリア・オジェック監督との握手もそこそこに、顔を赤らめ、興奮はおさまらなかった。

 後半24分にはペナルティーエリア内で相手を押さえたDF内田がファウルをとられPK判定。警告も受けた。この日は中東の審判団。中東の敵地での戦いを残し、今後もシビアな笛に悩まされそうだ。

 ◆試合終了の判断

 ロスタイム中にFKが与えられた場合でも、主審がロスタイム終了と判断すれば、FKを蹴る前に試合終了しても規則上は問題ない。それでも“一連の流れ”を終え笛が鳴るのがほとんど。PKの場合、キックが完了するまで試合終了にはできない。