J2札幌の新加入GKク・ソンユン(20)が、3月8日の開幕栃木戦で先発することが確定した。熊本合宿での4度の実戦は、いずれも先発しており、赤池保幸GKコーチ(40)が4日に「(開幕戦も)このままいくことになると思う」と認めた。栃木戦に出場すれば20歳8カ月と11日での出場。11年開幕戦に21歳2カ月と10日で出場した李昊乗(現湘南)を抜き、クラブ最年少の開幕GKとなる。

 20歳の若い守護神が、開幕戦でJデビューする。C大阪では3シーズンで出場ゼロ。いきなりの大役にもクは「もし(開幕戦に)出られたら、とにかくチームが勝てるようにベストを尽くすだけです」と淡々と話した。

 昨季28試合に出場し、開幕GK最右翼だった金山ではなく、フレッシュな人選となった。赤池コーチはクについて「長身を生かしたハイボールの処理だけでなく、グラウンダーも怖がらない。身体能力の高さは知っていたが、メンタルも弱くないと分かった」と説明。さらに将来性について「経験を積めば大化けする可能性がある」と加えた。

 U-22韓国代表で、3月下旬にはリオ五輪1次予選を兼ねるU-23アジア選手権予選がある。クは「札幌で結果を残して、代表へ弾みをつけたい」と表情を引き締めた。【永野高輔】