女子W杯日本代表のINAC神戸MF澤穂希(36)が、世界一連覇を掲げた。W杯前最後の千葉戦にフル出場。0-2から4-3の劇的な逆転勝利に貢献。9戦連続フル出場で首位をキープして、今日18日からは代表の香川・丸亀合宿に入る。最後と決めたW杯に向けて「やるからには連覇を目指してやる」と宣言。1年ぶりに「なでしこジャパン」の背番号10が帰ってくる。

 シンプルな目標を口にした。澤は、カナダ大会について「日本が持っている力を出し切る。やるからには連覇を目指してやる」。最後のW杯は優勝しかない。

 第7回のカナダ大会は出場が8チーム増えて全24チーム。試合数も1試合増えて最大7試合だ。「チーム数も増えて、日程も厳しくなっている。(連覇は)簡単ではないが、やるからには上を目指してやる」。

 準備は完了した。W杯前ラストの千葉戦。前半34分で0-2とリードされたが、チームは怒とうの4連続得点で逆転勝ち。澤は中盤で相手の攻撃を寸断して、前線にパスを供給した。

 今月上旬の9日間で3試合の連戦も含めて、開幕から9戦連続フル出場。首位ターンに貢献した。「1分でも長くチームの勝利に貢献するだけです」。コンディション管理には、温かい湯に3分、冷たい水に1分ずつ入る交代浴を5セット、約20分間行うなどし、豊富な運動量を維持。この日は同じ78年生まれで、親交がある歌手MISIAから訪問を受けて「たくさんの方々に応援していただいて。結果で恩返ししたい」。

 今日18日は、1年ぶりになでしこジャパンの背番号10を身にまとう。「日の丸は私にとって特別なもの。指定席じゃないし、努力して努力して。日の丸の誇りを持ってやりたい」。男女通じて世界初の6大会連続出場という偉業もかかる。「誰も経験していないことを経験する。不思議。サッカーを始めたころは6度もW杯とは夢にも思わなかった。(代表の)みんなと会って合宿が始まったら気持ちもW杯になる」。女子サッカーの象徴が、最後のW杯に向かう。【益田一弘】