京都が熊本に勝利し、今季初連勝を記録した。

 後半8分、ホーム初先発の高卒ルーキーMF奥川雅也(19)が、ゴール前で得意なドリブルを見せた。相手DFに囲まれながらも、個人技で突破。FWダニエル・ロビーニョへパスを出し、混戦から最後はMF駒井が決めた。「1対1なら負けないイメージがあった。よしくん(駒井)とは考えていることが一緒。やりやすい」。

 その後も、奥川の積極的な仕掛けで何度も好機を演出。スタンドからは感嘆の声も上がった。

 前節水戸戦に続き、2度目の先発。「水戸戦で長い時間出してもらえたので、スピード感も慣れつつある」。“古都のネイマール”と称されるユース出身。昨年は、名門リバプールなどからオファーを受けた。それでも、やはり西京極のピッチは「興奮した。誇りにも思う」。この日の朝から、大好きなネイマールのプレー集を見て気持ちを高めた。

 試合後は、ファンの前で初めてあいさつした。「『今日はありがとうございました』と言いました」。今後はマイクパフォーマンスを考えるか、と問われると「そうですね。でも、話すのが苦手なんで…」と初々しさも見せた。

 チームは16位に浮上。このまま19歳のニューヒーローが、上昇気流へと乗せていく。