天皇杯をステップアップにつなげる。J2札幌MF神田夢実(20)が、明日29日の天皇杯1回戦札幌大戦(札幌厚別公園競技場)での今季公式戦初先発が濃厚となった。今季リーグ戦は全て途中出場で、6試合129分。「リーグ戦でも計算できる選手と感じてもらえるよう、集中してプレーしたい」と意気込んだ。

 27日の北翔大との練習試合(札幌・宮の沢)は、トップ下で先発し、右サイドから強烈なシュートを決めた。大学生相手でも、油断はない。「天皇杯は独特の雰囲気がある。気を抜いたらやられるので」。同杯はプロ1年目の13年10月13日、3回戦磐田戦で公式戦初ゴールを挙げ、J1討ちに貢献した。今回は受けて立つ側。スキなく100%の力を出し、圧倒する。

 今季リーグ戦の最長出場は35分間。短時間の中、積極的なドリブルと、思い切りのいいシュートで見せ場はつくるも、得点はない。「トップ下はゴールに近いポジション。狙いたい」。プロ1号を挙げた思い出の大会で1年10カ月ぶり得点を挙げ、定位置取りをアピールする。【永野高輔】